大規模修繕工事やマンション修繕におすすめの業者比較ランキング!【口コミ・評判や費用情報等もご紹介!】

大規模修繕業者が行う建物診断や調査の内容とは

近年、建物の長寿命化や健全な維持管理の必要性が高まっています。これらの実現にあたり必要不可欠なものに適正な大規模修繕工事および「建物診断・調査」があります。ここでは、これらについてその重要性を説明します。

 

 

大規模修繕工事における現状把握の重要性

新築時は見た目が立派で設備的に優れた建物であっても、時間が経過すると必ず劣化がはじまり、他に理由がない限り最終的には老朽化によりその寿命を終えます。寿命を少しでも延ばすためには、適正な時期に「大規模修繕」を行う必要があります。

この大規模修繕の工事内容と時期をベストなものにするために行うことが、建物診断・調査の目的です。建築物の劣化は一律に進行するものではなく、周辺環境や設置状況、使用頻度など多くの要素に左右されます。

当初の机上で立てた大規模修繕計画と、実際の現場の劣化状況に違いが生じてきます。この劣化状況の進行を放置すると、修繕範囲が広がり思わぬ出費になることもあります。

そのため、大規模修繕工事に先立ち、まず建物の診断・調査を行って建物の現況を把握することが最優先になります。その結果を受けて、当初の大規模修繕計画の内容・時期のままでよいのか、そうではないのかが客観的に判断できるようになり、より適正な内容・時期を検討することができるようになります。

実際に行うにあたっては、素人の目では分からないものが多いため、大規模修繕業者に依頼することで確実に実施したいところです。

 

建築物の状況を明らかにする方法

調査・診断の具体的な内容としては、一次・二次・三次と大きく三段階の構成があります。

一次は「外観目視および打診・触診」がメインとなる、簡易的なものになります。建物の劣化度合いを大まかに把握し、大規模修繕においてどの部分を優先するかを探ります。このほかにも、建築図面や保守点検記録の確認、管理者へのヒアリングを行い、現況の建物の状態を明らかにしていきます。

二次は一次で実態を明らかにしたものに対し、劣化の原因を特定して修繕の要否を判断するものです。大規模修繕業者により内容は異なりますが「非破壊検査や微破壊検査」などを行い、外観目視や図面などで判断できないものを明らかにします。

三次では目的は二次と同じですが、より詳細な内容について見ていきます。具体的には「局部破壊検査、抜管検査、内視鏡検査」などで、「コンクリート内部の劣化状況」や「配管内部の腐食状況」「シーリングの付着力の状況」など、目では分からない建築物の状態を点検します。その建築物の築年数や環境に応じて、何次まで実施するか見極めるのも重要です。

 

建築物の現状を確認するタイミング

建築物をより長く健全な状態で使用するためには、この診断・調査をタイミングで行う必要があります。デパートやホテル、病院などの「不特定多数の人が利用する特殊建築物」では、建築基準法の第12条において定期報告の義務があり、建築物の用途に応じ2~3年に1回(昇降機等については1年に1回)の時期に点検を行い、結果を届出る義務があります。

マンションなどいわゆる「共同住宅」もこの制度の対象用途となっているため、各所管の都道府県で定める規模に該当する場合は、定期報告が必須になります。法規上義務となる届出の内容や時期は、地域を所管する都道府県や法改正により変わることもあるため、常に最新情報を調査することが重要です。

建築基準法における義務の生じない建築物の場合は、管理者側でタイミングを設定し実施することが必要です。その際の周期の設定は、法規上義務はなくても定期報告制度の周期を参考にするのも手です。建築物の規模によっては、管理者自身で日常点検を行い、劣化の進行具合に応じて修繕業者に点検を依頼する方法も有効です。

 

建築物の現況把握に必要な資格

建物の調査・診断にあたっては、必要となる資格があります。定期報告制度において報告が義務となる建築物の調査の場合、調査の対象によって必要な資格が異なります。

すべての対象を実施できるものは「一級建築士または二級建築士」です。昇降機および遊戯施設は「昇降機等検査員」、建築設備は「建築設備検査員」、防火設備は「防火設備検査員」の資格が必須です。

また、外壁タイルに関しては2・3年ごとの部分打音検査(手が届く範囲の打音検査)に加えて、竣工・外壁改修等から10年を経てからの最初の調査の際に、全面打音検査が必要になります。

こうした外壁タイルやモルタルなど落下の恐れのあるものの点検に特化した資格として「建築仕上げ診断技術者」という資格もあります。大規模修繕業者に依頼する際は、こうした有資格者が実際に作業を行っているか注意して見た方が良いです。

実際に、資格者の名義のみ使用し現場で作業している方が無資格者であった例もあります。対策としては、現場作業者に資格書の写しなど資格を証明できるものを携帯させ、いつでも確認できるようにするのも手です。

 

建築物点検結果の効果的な活用法

大規模修繕業者にて実施した診断結果が出た後は、その結果をもとに当初の修繕計画を見直す必要が生じます。効果的な方法に、診断結果を建築の部位ごとに分けて、それぞれの部位に対して評価をつけることです。この評価の内容には、まず劣化度を1~3段階程度に分けます。

例えとしては劣化が著しく、早急な処置が必要であれば「評価1」、特に劣化は見られず経過観察を擁する程度であれば「評価3」といったように、実際の状況を整理していきます。

さらに別の評価軸に、各部位ごとの修繕の優先度を決めることも重要です。人命に関わる内容(例えば手摺の腐食によるぐらつき等)は優先順位「高」、見た目のみ影響で機能上支障のないもの(例えとして倉庫の内装仕上げの汚れ等)は、優先順位「低」と言った形で優先度を決めていきます。

この「劣化度」と「修繕の優先順位」を掛け合わせることで、本当に必要な修繕の内容を精査します。具体例には、劣化が著しく優先度が高いものは、大規模修繕で行うといったように、客観的な指標にもとづき修繕内容を決定することができます。

 

合理的な修繕計画

診断を行った結果「応急処置が必要」となったものは、特に慎重に修繕計画を立てる必要があります。人命に関わるもので今すぐ修繕を実施しないと安全が確保できないものは、大規模修繕に先立ち行う必要性もでてきますが、それ以外のものは、慌てて修繕工事を行うと手戻りとなってしまう可能性もあります。

例えば「吹抜け部の手摺が劣化でぐらつき応急処置が必要」という結果に対し、ただちに吹抜けに足場をかけて修繕工事を行った場合、対処の速度としては優秀です。

しかし、その後の大規模修繕工事で吹抜け部の内装工事が予定されている場合、再び足場をかけて内装工事を行う必要があります。この場合、一度かけた足場を撤去・再設置という手戻りが発生し、トータルの修繕費として無駄となってしまう恐れがあります。

そのため、このケースであれば手摺の不具合部の周囲を「立ち入り禁止」表示や、物理的に第三者が近づけないようバリケードをする方法が考えられます。運用側で応急的な対応を行い、計画的に大規模修繕で実施することで、無駄のない合理的な修繕工事が可能になります。

 

このように、大規模修繕工事をよりベストな内容・時期で行うためには、まず建物の状況を的確に把握し、当初に立てた修繕計画について客観的な指標を用いて見直しをかけることが重要な点です。

さらに見直しにおいて、手戻り工事がないように計画を練ることで、より合理的な修繕計画を立案できるはずです。

おすすめ関連記事

サイト内検索
記事一覧